ガス器具メーカー団体の策略にやられた
うちにはここに越してきて間もない頃に買った、中古のガスオーブンがあります。
ずーっと長いこと床埋め式のガス栓の真上に置いて使ってました。
それがコロスケの起案でダイニングキッチンをリフォームすることになりました。
オーブンの移動距離は1.5メーター位だけど、通路を挟むし窓も干渉します。
必要なホースの長さを計ってみたら8メートルも。。。
さてどういうパーツを買えば良いのかとネットで調べてみると、どうやらガス管企業とガス器具企業が裏で手を組んだようで、器具とガス栓の接続は専用の高額な規格品を使わないと繋がらないシステムになってしまっていた。
というかそういうことを知らなかったのはうちが古い建物だったからで、世の中はとっくにそうなっていた模様。
最初にこれをオーダーしてみた。
右端についているカプラーは今も使っているもの。
左端のは見たことなかったが、今時のガス器具はみなこれらしい。これは切り落として普通に差し込んでホースバンドで留めましょう。
お値段は2890円。
ところが届いてみるとホースが細い。外径自体がゴムホースの内径近くまで細いので、これをオーブンにつなぐのは無理。
ああ、困った困ったとつぶやきながらまたネットを徘徊してみると、旧来の器具やガス栓を現代版のホースにつなぐためのアダプターが売られていることがわかった。
左の太い側をオーブンのガス口にねじ込み、右側にホースをカチッと取り付けるという塩梅である。
お値段は1180円。二つ合わせて4070円也
ちなみにこのホースの商品名は、「ガスコード」だそうです。無茶苦茶電気器具を意識しているよね。
ここからは個人的なつぶやきのレベルだけど、、、
ガス製品に携わる人にとって最大優先課題はガス漏れ事故の撲滅だというのは想像に難くない。だから家庭用ガス製品メーカーとしてはよりガス漏れが起こりにくい商品を開発し続けることが重要である、ってなお題目を並べてこの「ガスコード」の企画に取り組んだんだと思う。
だけど実態は、ガス器具って電気製品より構造が単純で簡単に壊れないから、ぶっちゃけた話たいして儲からない。じゃあこういうアイデアはどうだ? ということで売上額の水増しを狙って「ガスコード」の話がまとまったと。
ボクのエンジニアの目で見る限り、この商品に高度だったり特殊だったりの技術は何も使われていない。制約があるとすれば何十年もじーっと動かずにガスを漏らさず役目を果たし、外したいときには確実に簡単に外れるように、錆びや腐食や風化が出ない材質をえらび、冷蔵庫の足の下敷きになっても涼しい顔をしていられるような製品にする配慮は必要でしょう。
さて昔のゴムホースってお値段は幾らなんでしょう?
昔街の金物屋で量り売りしてたから、150円/mくらいかななどと頭の中で呟きながらネット上を探すのですが、無い、ありません。。。!!!
徹底して市場から払拭してしまったんですね。まあ確かに経年変化でヒビ割れが起きたりもするから危険といえば危険ですけど。
うまいことやったな、一般社団法人日本ガス石油機器工業会。